栄養学および保育専攻大学生における食物アレルギーについての意識調査

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食物アレルギーの有病率は乳児約10%、幼児約5%と言われ、とくに子どもでの有病率が高いことから、小児科の日常診療でよくみられる疾患である。保育園、幼稚園での重要度も高く、また診療に際して栄養指導は不可欠であるので、保育士、栄養士の果たす役割は大きい。,我々は大学入学直後の栄養学専攻学生と保育専攻学生に、自記式アンケートによる食物アレルギーについての意識調査を行った。栄養学専攻学生は食や栄養に、保育専攻学生は子どもに対する関心が高く、それぞれ将来栄養士、保育士として働きたいという希望が高かった。食物アレルギーについての知識は栄養学専攻学生の方が保育専攻学生より持っており、食への関心の高さによるものと思われた。保育専攻学生は献立をたてる際、食物アレルギーを栄養専攻学生より重要視していて、食物アレルギーが子どもに多いことがその理由ではないかと推測された。学生の周囲に糖尿病、高血圧、肥満、高脂血症、骨粗しょう症の人がいることは、栄養学専攻志望の理由である可能性が考えられたのに対し、アレルギーは、有病率は高かったが栄養学専攻志望の理由とはなっていなかった。,栄養士、保育士にとって、食物アレルギーに対する正確な知識は患者の増加に伴ってますます必要性を増している。栄養士、保育士の教育のさらなる充実は、食物アレルギー患者のQOLの向上に大きく寄与するものと期待される。
2013-01-31

栄養学および保育専攻大学生における食物アレルギーについての意識調査

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