てんかん性無呼吸が先行、続発した症候性West症候群の1例

概要

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無呼吸はあらゆる年齢、そしてさまざまな病態でみられる。低年齢児では中枢神経系の成熟度,呼吸予備能,感染感受性の違いが相互作用的な発症要因となっているが、てんかん性無呼吸発作の報告は少ない。今回我々は、West症候群の発症前後にてんかん性無呼吸を認めた乳児1例を経験したので報告する。生後2ヵ月時より無呼吸発作を認めcarbamazepine、acetazolamideにより無呼吸発作は消失したが、その後8か月時よりepileptic spasmsが出現しWest症候群の診断でACTH療法を行い軽快した。11か月時に再び無呼吸発作が出現し、発作時脳波で左中側頭部起始の反復性律動性θ波を認め、てんかん性無呼吸であることが判明した。Zonisamideを開始し、無呼吸発作は直ちに消失し、その後てんかん発作の再発は認めていない.本症例のてんかん焦点は側頭葉外側部であるが,側頭葉外側底部方向へてんかん発射が波及していることより,無呼吸発作は側頭葉内側底部(海馬扁桃核)起源の自律神経発作と考えた.
2013-01-31