頸部痛を主訴に来院した特発性縦隔気腫の小児の2例

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概要

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症例は10歳と13歳の男児で、初発症状として頸部痛を主訴に来院し、胸部X線およびCTにて特発性縦隔気腫と診断が付いた。両症例とも水泳やバット素振りなどの運動負荷が誘因となり、縦隔気腫を発症した可能性を考えた。2例とも自然経過で軽快し、その後現在まで再発を認めていない。小児における頸部痛は、リンパ節炎、髄膜炎などの炎症性疾患、整形外科疾患、筋痛などが原因となることはよく経験するが、頭痛、胸痛、四肢痛に比べ症候学としての記載は少ない。突然発症した頸部痛の鑑別として縦隔気腫を念頭にいれておく必要がある。怒責を伴うスポーツなどの後に認める「頸部痛・咽頭痛・嚥下痛が先行する胸痛」、「頸部後屈による頸部痛悪化」、「深吸気での胸痛増悪」などの症状は、縦隔気腫の早期発見の手がかりになると考えた。
2013-01-31

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