多段ステージ共有バッファ型マルチキャストATMスイッチ
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概要
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非同報通信と同報通信が混在したトラヒックに対応可能な多段ステージ共有バッファ型マルチキャスト非同期転送モード(ATM)スイッチを提案する. 提案モデルでは, 各ステージにおいてふくそうすることなくセルコピーとセルルーチングを同時に行うことができるように, 従来の多段ステージ共有バッファ型ATMスイッチからすべての1入力 2出力スイッチエレメントを取り除き, 各共有バッファの各入線にセルフィルタを接続している. 提案モデルは, スイッチの大規模化の妨げとなるコピー網と Tunk Number Translator(TNT)と呼ばれるヘッダ変換回路及び共有バスを必要としないため, 大規模なマルチキャストATMスイッチの構築が可能となる. まず, コピー要求数が幾何分布に従うセルのシステム遅延を理論的に解析し, 計算機シミュレーションとの比較により理論解析の妥当性を示す. また, 非回報通信のみのトラヒックに対しては, 提案モデルが従来の多段ステージ共有バッファ型ATMスイッチと同一のシステム遅延特性とセル棄却率特性をもつため, 多段ステージ共有バッファ型ATMスイッチの特性を劣化させることなく非回報通信と回報通信が混在したトラヒックに対応できることを計算機シミュレーションにより示す. 更に, 非回報通信と回報通信が混在したトラヒックに対するシステム遅延特性及びセル棄却率特性の評価を行う. その結果, 扱うトラヒックに関する実効負荷や平均コピー要求数などの統計的な性質を考慮して各ステージのバッファサイズを変化させることにより, 所望のセル棄却率以下を達成できることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-05-25
著者
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笹瀬 巌
慶應義塾大学大学院理工学研究科開放環境科学専攻
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西野 嘉之
慶應義塾大学理工学部情報工学科
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檜山 聡
慶應義塾大学理工学部情報工学科
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檜山 聡
慶應義塾大学理工学部情報工学科:(現)nttドコモ
-
笹瀬 巌
慶應義塾大学 理工学部 情報工学科
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