ハイブリッドプラズマ CVD 法による SiN-BN 薄膜の高品質化

概要

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本研究では、NH,ガスを放電の電力密度の高いマイクロ波プラズマで励起し、RFプラズマチャンバーに供給するハイブリッドプラズマCVD法を用いてSiN-BN膜の高品質化を試みた。原料ガスに水素希釈シラン、水素希釈ジボラン、そして水素希釈アンモニアガスを用い、B_2H_6流量比B_2H_6/(SiH_4+B_2H_6)を0から1の範囲で変化させ膜を堆積することで、化学量論比のSi_3N_4、BN膜、そして両者の組成を結んだ直線に近い組成の膜を得ることができた。膜組成に関わらず、ハイブリッドプラズマCVD法により作製した膜のN-H結合の数は、RFプラズマCVD法により作製した膜に比べ大幅に減少した。大気中への放置でB-H、N-H結合の減少の見られたBリッチのSiBN膜やBN膜において、ハイブリッド化により、経時変化はほとんど見られなくなった。ただ、結合水素量の減少及び膜の緻密化のため、若干比誘電率が増加したが、SiBN膜においてSiO_2膜と同程度の値(4ε_0)が得られた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-09-30