知的障害児の母親のコミュニケーション能力が育児負担感と心理的マルトリートメントに与える影響
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概要
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本研究は知的障害児の母親のコミュニケーション能力が育児負担感と心理的マルトリートメントに与える影響を明らかにすることを目的とした。対象者は知的障害児通園施設12カ所を利用している母親とし,統計解析には162人のデータを用いた。実証すべき因果関係モデルは,障害児の母親のコミュニケーション能力が直接的にまたは育児負担感を通して間接的に心理的マルトリートメントに影響すると仮定した。調査内容は母親の基本属性,児の基本属性,母親のコミュニケーション能力,育児負担感心理的マルトリートメントとした。因果関係モデルのデータへの適合性は構造方程式モデリングを用いて検討した。その結果,CFI=0.895, RMSEA=0.092と概ね統計学的な許容水準を満たしていた。以上の結果から,知的障害児の母親のコミュニケーション能力の向上が児に対する心理的マルトリートメントの予防にとって有効な方策になることを示唆された。
- 2013-09-25
著者
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中嶋 和夫
岡山県立大学保健福祉学部
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中嶋 和夫
岡山県立大学
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中嶋 和夫
国立保健医療科学院 福祉サービス部
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黒木 保博
同志社大学
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朴 志先
岡山県立大学
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中嶋 和夫
岡山県立大学・保健福祉学部
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李 仙恵
両備介護研究所
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朴 志先
両備介護研究所
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中嶋 和夫
岡山県立大学保健福祉学部看護学科
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