小・中学校普通学級におけるLD児や特別な教育的配慮を必要とする子どもたちの実態調査 1998
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
普通学級の中には,学習やことばの遅れ,落ち着きのなさ,友達とうまく遊べない,学校へ行けない等,学習・行動・情緒面等でつまずきをもった子どもがいる。この子どもたちには,特別な教育的配慮が必要(Special Educational Needs :SEN)である。本報告は,小・中学校の普通学級におけるSENの子どもたちの実態を調査することを目的にA市とB市の小・中学校17校(小13・中4)にて,普通学級担任を対象とし,質問紙法による調査を行ったものである。LD児についてはB市での8年前の調査と比較した。調査の結果,(1)普通学級でSEN児の割合は小学校5.7%,中学校4.9%で,共に男女比は2:1,(2)チェックリストによる広義のLD児の出現率は小学校1.1%,中学校0.2%で,男女比は,小学校で2.7:1,中学校では女子はいなかった。(3)狭義のLD児の出現率は2年生以上で0.4%,中学校で0.1%,小中学校共に女子はいなかった。(4)学級担任の意見集約では,指導する上で,(ア)親の理解・協力(イ)学級人数20人以上26人未満(小学校),20人以上29人未満(中学校)(ウ)個別指導時間の確保以上の三点が上位を占めた。現場での学級担任の悩み,困惑,そして努力の姿がひしひしと伝わってきた。
- 北海道教育大学の論文
- 1999-02-10
著者
-
古川 宇一
北海道教育大学旭川校
-
谷川 忍
函館市柏野小学校
-
今川 民雄
北海道教育大学旭川分校
-
内島 貞雄
北海道教育大学旭川校幼児教育学教室
-
鷹合 勇
北海道教育大学旭川校特殊教育特別専攻科
-
谷川 忍
北海道教育大学旭川校特殊教育特別専攻科
-
今川 民雄
北海道教育大学旭川校
-
今川 民雄
北海道教育大学
-
内島 貞雄
北海道教育大学旭川校
関連論文
- 家庭生活空間でのかかわりを通した関係の深まり
- 地域における障害児の水泳活動に関する一考察 : 旭川市の水泳サークル「マーメイドキッズ」の活動から
- 年長自閉症児者の生活状況とその将来に関する調査
- 特殊学級における自閉児A君とのかかわり : TEACCH的手法を取り入れた買い物学習
- 特殊学級におけるA君とのかかわり : 指示理解の深まりをめざして
- A君の意志表現獲得への一ステップ : 小学校特殊学級における関わりから
- 絵本の読み聞かせを通した自閉症理解のための取り組み
- 北海道における情緒障害学級の現状と課題 : 全道の実態アンケート調査をもとにして
- 多動と自閉傾向の軽減した幼児の事例 : THACCHプログラムの手法を共有したみどり学園と関係機関の連携
- 小学校特別学級におけるIEPに関する事例研究(3) : TEACCHの手法に学んで
- 家庭との連携を重視した障害児保育について : 旭川大学附属幼稚園でのAちゃんの事例を中心に
- 障害幼児通園施設におけるTEACCHプログラム導入の試み1994 : (1)3年目のきりん組
- 旭川市幼児健康教室終了児の追跡調査
- 地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究(6) : 幼児教育・学校教育・医療・施設ケアにおけるTEACCHプログラムの展開 : 第2次3ヵ年計画(平成11年度〜平成13年度)のまとめ
- 地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究(5) : 幼児教育・学校教育・医療・施設ケアにおけるTHACCHプログラムの展開 : 10ヶ年計画中間点での展望
- 地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究(4) : 幼児教育・学校教育・医療・施設ケアにおけるTEACCHプログラムの展開
- 地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究(3) : TEACCHプログラムの普及に関する地域評価の試み
- 地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究 :障害児保育・学校教育・学校終了後までTEACCHプログラム導入の試み
- 地域社会における自閉症・知的障害児者の生涯ケアに関する実践的研究 : 障害保育・学校教育・学校終了後までTEACCHプログラム導入の試み(1)
- 場所とスケジュールの構造化を用いた特殊学級の取り組み : 自閉症児の事例をとおして
- A君が「と・け・い」と伝えてくれるまで : 小学校障害児学級における知的障害と言語発達遅滞のある児の事例から
- 自閉症の児童とのコミュニケーションに関する一考察 : 小学校障害児学級(知的障害)の事例から
- 北海道における成人期自閉症の実態 : 精神薄弱児者施設のアンケート調査から
- 比布子ども農場の実践報告 : 障害児と共に遊ぶ
- 障害児の遊び・遊び場に関する研究 : (2)共働学舎の方へ(中年教師,夢のリターン・マッチ)
- 障害児の遊び・遊び場に関する研究 : (1)障害児の遊び・遊び場についての調査
- 教育的観点から見た養護学校卒業後の重症心身障害児(者)の実態 : 通園施設在籍者の教育歴・教育ニーズ・成長
- T君との関わりを通して : TEACCH流課題学習の記録
- 自閉傾向を持つAちゃんの個別学習について一考察 : コミュニケーション能力を伸ばすための支援のあり方を学ぶ
- 障害児への音楽運動療法の取り組み : 動きが少なく自発性の乏しい女児の事例をとおして
- 思春期自閉症児の余暇活動に関する一考察 : 家庭から外へ
- 我が家の構造化の試みとその問題点
- 自閉的傾向を持つA君のひとりバス下校の取り組み
- 自閉的傾向をもつA君との自己コントロールを目指した試み : TEACCHプログラムのスケジュールの構造化に学ぶ
- 北海道精神薄弱養護学校における自閉症教育の現状と課題
- 北海道における情緒障害学級の現状と課題 : 1995年全道調査をもとに
- 自閉症児への学校教育の取り組み - 北海道における実態調査から -
- 障害児を持つ母親の評価と期待の構造
- 小学校普通学級における学習障害児の実態調査
- 登校拒否の予兆研究(その4) : 登校拒否傾向尺度の妥当性について
- 象徴機能の発生と障害
- 北海道教育大学旭川校学生のジェンダー観と男女平等に関する被授業体験の意味(その1)
- 自閉的行動特徴の消失していった幼児に関する一考察 : TEACCH的手法を用いたかかわりを通して
- 障害幼児通園施設におけるTEACCHプログラム導入の試み1994 : (2)就学前指導の試み
- 重症の心身障害を持つ子どもへの在宅訪問教育について
- A君の社会生活スキルの獲得と情緒性の広がりを目指して : 買い物学習・靴ひも結び・絵本の読み聞かせ
- 特殊学級における自閉症児Aちゃんとの文字学習
- 自閉傾向をもつS君の個別学習についての一考察 : 構造化された場面でのコミュニケーション行動の変容
- Gボールを使って「心」と「からだ」を揺さぶろう : はれやか学級(知的障害特殊学級)における取り組みから
- 特殊学級におけるTEACCHプログラムのアイデアを取り入れた実践 : 環境の改善とA君のコミュニケーションの広がり
- 言語障害と自閉的傾向にあるAちゃんの対人関係と発語について
- 北海道教育大学旭川校学生のジェンダー観と男女平等に関する被授業体験の意味(その2)
- 旭川市における障害者の乗馬 : 旭川アルム作業所の乗馬活動を通して障害者は何を得たか
- 戦前の教育科学運動における「教育科学」の実態
- 自閉的傾向を持つYさんの社会生活スキル獲得へ向けた取り組み : バス乗車と体育における集団参加
- 北海道における子どもの心と体の現状(「文部省特定研究費」による調査報告)からだ調査編(第1報)
- 印象形成における視覚的手がかりと聴覚的手がかりの優位性について
- A君が安心・納得して行動の切りかえがスムーズにできるように : 見通しを持ちやすい環境作りを目指して
- 「自ら進んで活動する力」の高まりをめざしたAさんとのかかわり : "遊びを通した関係性の成立"と"TEACCH的手法を用いた個別学習"の実践
- 多動傾向のあるS君の対人関係行動の変容 : 母子通園センターの事例
- 旭川市内の小中学校通常学級に在籍する特別支援ニードを持つ児童生徒についての調査研究
- 小・中学校普通学級におけるLD児や特別な教育的配慮を必要とする子どもたちの実態調査 1998
- 自閉症のわが子の合同修学旅行 : 事前旅行とスケジュール表への写真利用
- 発達障害児の思春期における問題行動の調査研究
- 人格の二面性尺度(TSPS-II)における対語の妥当性について
- 人格の二面性に関する研究 : TSPS-IIの批判的検討
- 他者の行動の推論を規定する認知的要因の検討
- 14 状況の認知のされ方における人と状況の相互作用
- 北海道における情緒障害学級の実態 : 地域人口規模による分析を中心に
- パーソナリティ認知の追跡的研究(2) : 自己像と理想の自己像をめぐって
- 文章完成法テストの刺激文のあいまいさについて
- Ambiguity Tolerance Scaleの構成(1) : 項目分析と信頼性について
- 旭川におけるTEACCHプログラムをめぐる動向と「縦につなぐ会」の活動について
- 現代日本の障害児をめぐる医療・福祉・教育におけるCBRの可能性 : コミュニティ・インクルージョンに向けて(自主シンポジウム38,日本特殊教育学会第39回大会シンポジウム報告,実践研究特集号)
- 小学校特殊学級におけるIEPに関する事例研究(2) : 個に応じた指導の充実を目指して
- 旭川市立大有小学校「松かさ学級」におけるIEP・TEACCHを取り入れた指導 1998 : 集団指導と個別指導および家庭との連携をとおして
- 「遊び技術」に関する一考察 : Rちゃんと出会った「追いかけっこ」遊びを中心に
- 障害幼児通園施設におけるTEACCHプログラム導入の試み1995 : コミュニケーションの深まりと抽出指導の意味
- Sさんとのおつきあい(2)
- 小学校特殊学級におけるIEPに関する一実践 : 個に応じた指導の充実を目指して
- 障害児のライフステージ間の引継ぎに関する予備的考察 : 幼・小・中・卒後の引継ぎの事例から
- 旭川市における登校拒否児のための学級(情緒障害学級)設置の背景・経過・課題
- 障害の重い人の暮らしを支える養護学校高等部(併設型)の役割 : Aさんとのかかわりを通して
- 注意欠陥症候群といわれた子どもとのかかわりと理解 : 受け入れ,整え,手を添え,励まし,ほめること
- 障害幼児通園施設におけるTEACCHプログラム導入の試み : (2)みどり学園3クラスの1年目の取り組み
- 喜びを音楽とともに : 旭川における障害児への音楽運動療法導入の試み
- 松かさ学級における思春期を迎えた自閉的傾向児A君とのかかわり : TEACCH的手法を取り入れた「一人でおつかい」
- 小学校特殊学級におけるA君とのかかわり : 自閉症児Aくんの指示理解の高まりを目指して
- TEACCHプログラムによる障害児者の地域ケアに関する実践的研究 : (2)自閉傾向のあるA君への取り組み
- 北の峯学園におけるTEACCHプログラム導入の取り組み : 導入の経過と問題行動改善の一事例
- TEACCHプログラムによる障害児者の地域ケアに関する実践的研究 : (1)地域での取り組みに向けて
- 自閉症幼児の家庭教育実践に関する一事例
- 障害児・者が地域で生活するために必要なサポートに関する考察 : 中学校障害児学級卒業生及びその保護者の聞き取り調査から
- 旭川市における情緒学級(通級システム)在籍児のその後の歩み : 質問紙調査を通して保護者の声から学ぶこと
- 障害児者の生涯地域ケアにおける親の会の果たす役割に関する研究 : 旭川縦につなぐ会の活動を通して
- 旭川市内の小学校通常学級に在籍する特別支援ニードを持つ子どもたちについての調査研究
- 自閉症児の家庭生活トラブルを軽減するための支援 : 養育者の問題対処能力を上げる働きかけを通じて
- 旭川における障害児への音楽運動療法導入の試み(3) : セラピスト・ピアニストとしての資質
- 旭川における障害児への音楽運動療法導入の試み(2) : 親による療法への関わりの意義
- 旭川における障害児への音楽運動療法導入の試み(4) : 5年間の継続的取り組みの成果