多動傾向のあるS君の対人関係行動の変容 : 母子通園センターの事例

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概要

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本論は,旭川市母子通園センターに通う,いわゆる落ち着きがなく,一般的に「多動」と言われている幼児S君(3歳11か月)の対人関係行動の変容について検討したものである。ビデオ観察記録から,S君の対人関係行動の変容は,外界のものや人の認識にかかわっていると感じた。すなわちそれは,S君の視線の定まりにあらわれると思われる。さらに,自分と周囲のものや人との関わりを認識するための手段の一つとして「動きが忙しくなる」のではないかと感じられた。また,自分の欲求を上手く表現できず,相手の気持ちや欲求を汲み取ることが難しいS君は,自分の好きなことや好きな遊びを通して,他者との関係を作り上げていくのではないかと考えられた。
2000-02-10

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