小学校普通学級における学習障害児の実態調査

概要

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最近,学校教育のなかで学習障害(Learning Disabilities : LD)児の存在がクローズアップされ,その対応が求められている。同時に,普通学級におけるLD児,軽度の精神遅滞児や他の障害児など,学習面や生活面で「特別な教育的配慮を必要とする(Special Educational Needs : SEN)子ども」の実態把握と対応が検討されることも強く求められている。本報告は,LD児を中心に普通学級におけるSEN児の実態を把握することを目的に,旭川市5小学校(児童数2,626名)にて,普通学級担任を対象に,質問紙法による調査を行ったものである。調査の結果,(1)普通学級でSEN児の出現率は5.6%で男女比は2:1,(2)チェックリストによる広義のLD児の出現率は1.3%で男女比は4:1,(3)LD児の出現率は2年以上で0.4%(ただし,本調査ではLD児に女児は抽出されなかった),(4)35項目よりなる行動チェックリストからわかるLD児の特徴的な行動特性は,[○!ア]落ち着きがなく,じっとしていられない,[○!イ]ボールを投げたり受けたりするのが下手である,[○!ウ]縄跳びが下手である,などである。また,チェックリストだけではLD児と軽度精神遅滞児を明確に区別することができないこともわかり,LD児の判別は慎重でなけれはならないことや,LD児とその周辺の子どもたちへの多様な教育の揚が必要であることが検討された。
北海道教育大学の論文
1991-03-25

小学校普通学級における学習障害児の実態調査

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