FIRディジタルフィルタの振幅・群遅延同時近似(信号処理, LSI, 及び一般)

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概要

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近年FIRディジタルフィルタの複素領域近似問題が盛んに研究されてきている。これは所望応答と設計されるフィルタの複素誤差の絶対値を最小にする問題であり、振幅、位相近似問題となる。しかし波形伝送等では位相特性よりも波の遅延を表す群遅延が重要であり、これまでは位相近似をすることで群遅延の間接的な近似が行われてきた。そのため、設計された群遅延特性は所望群遅延に対してかなり劣化する。本論文では群遅延誤差を最小自乗法の評価量として評価関数に組み込み、所望応答を変換しながら繰り返し最小自乗解を求めることで群遅延の直接近似を実現し、振幅・群遅延の両方を最適化するアルゴリズムを提案する。最後にシミュレーションにより従来法との比較を行い、本方法の有効性を示す。
2003-06-19

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