酸素励起活性種を用いた高品質SiO_2膜の低温形成

概要

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マイクロ波プラズマを用いて励起した酸素活性種を用いて、Si基板直接酸化により、300〜500℃の低温で4.0〜7.8nmの極薄SiO_2膜を形成し、MOS構造を作製して電気的特性を評価した。酸化膜形成条件および酸化膜形成前後の処理条件を改善することで、約0.25nm/minの形成速度を実現し、膜質ならびに界面の電子物性を改善できた。アルゴンガスで十分に希釈した酸素ガスを励起すると、酸素活性種が高密度に生成され、酸化速度が向上する。Si基板の最終表面処理において、BCA洗浄法のSC1洗浄溶液で終了し自然酸化膜を形成する、また、酸化直後のin-situアニールを行うことにより、界面準位密度、固定電荷密度および電流を低減できた。最小界面準位密度は膜厚4.5nmのSiO_2膜で、3×10^<11>cm^<-2>eV^<-1>であった。膜厚4.5nm以上のSiO_2膜の抵抗率は1.4〜3.2×10^<15>Ω・cmであり高い絶縁性が得られた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-12-12