対象物の認知と手の把持形状の計算との関係 : ヒトの把持運動への計算論的アプローチ
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概要
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計算論的神経科学の立場から, ヒトの把持運動における脳内の情報の流れと計算問題を考察し, 計算スキームを提案する. 本論文では, 特に把持運動の計算問題の一・一つである手形状形成に焦点を当て, 対象物認知との関係を調べるために心理物理実験を行った. その実験では, 被験者が対象物に触れないで, 対象物の視覚情報のみを頼りに把持形状をつくったときと, 実際に把持したときの手形状データを計測した. そのデータを主成分分析で解析したところ, どちらの条件においても対象物の形とサイズに関する情報を含んでいた. この結果は, ヒトが対象物の視覚情報からその特徴に応じて事前に手形状を計算していることを示している. また, そのような視覚情報のみから手形状を計算することが可能であるかどうかを調べるために5層の神経回路モデルを学習させた. 十分な学習後, 第3層に対象物の特徴を含んだ情報が抽出された. この結果は, そのような視覚運動変換の計算が可能であり, その際に視覚情報から対象物の特徴情報が抽出されていることを示している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-08-25
著者
-
宇野 洋二
豊橋技術科学大学
-
宇野 洋二
豊橋技術科学大学情報工学系
-
福田 浩士
豊橋技術科学大学情報工学系
-
福村 直博
豊橋技術科学大学情報工学系
-
福田 浩士
豊橋技術科学大学情報工学系:豊橋技術科学大学インテリジェントセンシングシステムリサーチセンター:(現)広島市立大学大学院情報科学研究科創造科学専攻
-
福田 浩士
豊橋技術科学大学
-
片山 正純
豊橋技術科学大学情報工学系
-
片山 正純
豊橋技術科学大学 情報工学系:理化学研究所 Bmc
-
福村 直博
豊橋技術科学大学情報・知能工学系
-
福村 直博
豊橋技術科学大学
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