立体図形のサイズ知覚実験に基づくヒトの視覚と固有感覚の情報統合
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概要
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ヒトが外界の情報を認識するとき,多くの場合においては複数の感覚情報を統合して認識している.例えば,ある立体の対象物を認識するときには視覚情報だけを使うのではなく,以前その対象物を実際に把持したときの体性感覚情報や運動情報などを統合して認識していると考えられる.脳内でのこのような異種感覚情報の統合過程を調べるために,立体図形のサイズ知覚の情報処理過程について心理物理実験を行った.まず,指を能動的に動かして対象物のサイズを見積もる実験と,指を受動的に動かして対象物のサイズを見積もる実験を行った.その結果,後者の実験では見積りを開始する初期姿勢によって同じ大きさの対象物に対する見積りに大きな差が生じる現象が確認された.しかし,見積りの直前に手指の開閉を行うことによってこの見積りの差が減少することがわかった.このときの情報の変換過程を考慮して,このような見積りの差が生じる原因を調べる実験を行った結果,知覚した対象物のサイズに合わせて指関節角を計算する逆キネマティクスを計算するモジュールにその原因があることが示唆された.このことは逆キネマティクスの冗長性により生じていることが推測される.
- 2002-06-01
著者
-
宇野 洋二
豊橋技術科学大学
-
宇野 洋二
豊橋技術科学大学情報工学系
-
福村 直博
豊橋技術科学大学情報・知能工学系
-
尾種 茂直
豊橋技術科学大学情報工学系
-
尾種 茂直
豊橋技術科学大学情報工学系:(現)富士機械製造株式会社
-
福村 直博
豊橋技術科学大学
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