最短時間到達運動において脳が適用する滑らかさの規範
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概要
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ヒト腕の水平面内2点間到達運動において, 運動時間を最小にするタスクを課した場合に生成される軌道に関する研究を行った.最適化問題を解くことにより, 運動時間最小軌道の手先軌道は大きく身体側にへこみ, 接線速度は二つのピークをもつことがわかった.心理物理実験で, 被験者に運動時間最小タスクを課した場合, その手先軌道は直線的となり接線速度はベル型となった.この特徴は, 指令トルク変化最小モデルなどの滑らかさの規範で再現される.また運動時間最小軌道を実際にヒトが生成できるか検証をした.経由域を指定し, 最適解に基づく運動の教示と訓練を行うことにより運動時間は目標点のみ指定した場合に比べ有意に短くなった.以上のことから, ヒトは運動タスクが課せられている場合でも滑らかさの規範に基づいて軌道を計画していることが示唆される.
- 2000-02-25
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