ハンバーグステーキ焼成時の内部温度 : 腸管出血性大腸菌O157に関連して(第5報) : フライパン使用時の場合
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概要
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腸管出血性大腸菌O157食中毒を予防する目的で牛肉ハンバーグを焼成し,ふたの有無が内部温度に及ぼす影響について検討した。試料は厚さ20mmとし,焼成にはフッ素樹脂加工のフライパンを用い,中火加熱1分後弱火とし,焼成開始6分で反転し計11分間の焼成条件とし,次の結果を得た。1.ふたをして焼成した場合,ハンバーグ内部温度最低点は、反転時は底面より15mm点に,反転後は焼成膨化に伴いやや下部となり,焼成終了前は,試料中心付近やや下部(底面より12〜15mm点)にあった。従って焼き終わりの判断に竹串をさして肉汁状態を見る場合はフライパン焼成ハンバーグにおいて,ほぼ中心(やや深く)に竹串をさすとよい。2.内部温度履歴を比較すると,ふたをした場合は焼成終了時に内部温度は75℃に達し、反転後ふたをした場合は焼成後に余熱で75℃に到達し,ふたをしない場合は75℃に到達しなかった。フライパンでのハンバーグ焼成においてふたをすることは75℃を確保するために必要であり,ふたをする時間は長い方が望ましいと思われた。3.ふたの有無は75℃到達時間だけでなく,余熱へも影響した。ふたをすることは余熱最高温度を高く,75℃保持時間を長く保った。4.ふたをしない場合,フライパン表面温度はふたをした場合より終始高くなるにもかかわらず,フライパン内空気温度は55℃前後と低く,ハンバーグ上面温度もふたをした場合より20〜30℃低かった。ふたの有無によるフライパン表面温度は焼き色など性状に,フライパン内空気温度やハンバーグ上面温度の差はハンバーグの内部温度上昇に影響を及ぼしていると考えられた。
- 日本調理科学会の論文
- 2004-11-20
著者
-
福本 タミ子
大谷女子短大
-
米田 泰子
京都ノートルダム女子大学
-
福本 タミ子
大阪大谷大学短期大学部
-
渡辺 豊子
千里金蘭大
-
大島 英子
園田学園女子大短大
-
樋上 純子
園田学園女子大短大
-
安田 直子
千里金蘭大学短期大学部
-
大喜多 祥子
大谷女子短期大学
-
山本 悦子
大阪夕陽丘学園短大
-
阪上 愛子
堺女短大
-
中山 伊紗子
四條畷学園短大
-
石村 哲代
四条畷学園短期大学
-
阪上 愛子
堺女子短期大学
-
殿畑 操子
元大阪女子学園短期大学
-
中山 伊紗子
大阪女子短期大学
-
山本 悦子
大阪女子学園短期大学
-
大島 英子
園田学園女大
-
福本 タミ子
大阪大谷大学短大
-
渡辺 豊子
千里金蘭大学生活科学部
-
石村 哲代
四条畷学園女子短期大学
-
米田 泰子
京都ノートルダム女大
-
殿畑 操子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会:大阪女子学園短期大学
-
樋上 純子
園田学園女子大学
-
山本 悦子
大阪女子学園短大
-
福本 タミ子
大阪大谷大学短期大学部生活創造学科
-
福本 タミ子
大阪大谷大短大部
-
樋上 純子
園田学園大短大部
-
石村 哲代
四條畷学園短大
-
大喜多 祥子
大阪大谷大学短期大学部生活創造学科
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