ハンバーグステーキ焼成時の内部温度 : 腸管出血性大腸菌O157に関連して : 第1報 : 焼成条件の違いが内部温度に及ぼす影響
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概要
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本実験では,焼成条件の違いがハンバーグの内部温度に及ぼす影響について検討し,次の結果を得た。 1.ハンバーグ内部の最低温度を示す点は,焼き始めはオーブン皿に接している底面の近くにあるが,生地の焼成とともに,底面から上の方に移動し,約10分経過の後からは厚さのほぼ中心付近にあることが明らかとなった。2. ガスオーブンの庫内温度を180℃,200C,230℃と変えてハンバーグを焼成した場合,焼成温度の違いは75℃到達時間の違いにあらわれるだけでなく,余熱にも影響を及ぼした。焼成温度が230℃の場合では,75℃到達後すぐに取りだしてもなお内部温度上昇が顕著に起こるので,75℃以上1分の条件を満たすことは十分可能であり,焼成時間の短縮も期待できる。 3.焼成開始時のハンバーグ生地品温が0℃,10℃,20℃と異なる場合,75℃到達時間は0℃では22分,10℃と20℃では16分となり,有意差が認められた。このことから,チルドなどの0℃付近の品温のハンバーグは,焼成の時間設定を長めにする必要があるが,焼成後オーブンから取りだしてからの内部温度の推移に差はなかった。 4.電気オーブンとガスオーブンでの焼成を比較すると,庫内を230℃に予熱して焼成した場合,ガスオーブンの方が75℃到達時間は0.9分早く,余熱最高温度も6.5℃高くなり,75℃以上保持時間も5.7分長かった。これらの差はガスと電気の熱量の違いによるものと思われる。 5.70℃まで焼成したハンバーグと,75℃まで焼成したハンバーグとを官能検査したところ,両者の間に有意差は認められず,75℃まで焼成しても焼き過ぎとは判定されなかった。厚生省指導による75℃以上1分間加熱は,ハンバーグの焼き色,香り,触感,味などの点で十分賞味できるものであることが認められた。
- 日本調理科学会の論文
- 1999-11-20
著者
-
福本 タミ子
大阪大谷大学短期大学部
-
渡辺 豊子
千里金蘭大
-
加藤 佐千子
ノートルダム女大
-
安田 直子
千里金蘭大学短期大学部
-
山田 光江
大谷女子短期大学
-
山本 悦子
大阪夕陽丘学園短大
-
阪上 愛子
堺女短大
-
中山 伊紗子
四條畷学園短大
-
大喜多 祥子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
石村 哲代
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
大島 英子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
阪上 愛子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
殿畑 操子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
中山 伊紗子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
樋上 純子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
福本 タミ子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
安田 直子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
山本 悦子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
米田 泰子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
-
山口 美代子
焼く分科会
-
加藤 佐千子
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
佐々木 廣子
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
山口 美代子
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
渡辺 豊子
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
山田 光江
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
堀越 フサエ
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
木咲 弘
日本調理科学会近畿支部 焼く分科会
-
大島 英子
園田学園女大
-
福本 タミ子
大阪大谷大学短大
-
渡辺 豊子
千里金蘭大学生活科学部
-
米田 泰子
京都ノートルダム女大
-
殿畑 操子
日本調理科学会近畿支部焼く分科会:大阪女子学園短期大学
-
福本 タミ子
大阪大谷大学短期大学部生活創造学科
-
福本 タミ子
大阪大谷大短大部
-
樋上 純子
園田学園大短大部
-
石村 哲代
四條畷学園短大
-
大喜多 祥子
大阪大谷大学短期大学部生活創造学科
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