香辛料の抗酸化効果の利用法についての一考察
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概要
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7種類の香辛料の,市販食用調合油に対する抗酸化効果と,香辛料添加に伴う油の着色について調べた。1.乾燥に伴う量量減少の大きかったのは,フェンネルであり,小さかったのは,ベイリーブスであった。2.生鮮香辛料では,ベイリーブスを除いた香辛料に強い抗酸化効果が認められたが,油への着色も激しかった。3.乾燥香辛料は,生鮮品に比べて,抗酸化効果は大幅に減少し油への着色も少なかった。ある程度,あるいは,わずかに抗酸化効果を示したものは,フェンネル,セージ,チャービルであった。乾燥により抗酸化効果が消失したものは,コリアンダーであり,逆に発現したものは,ベイリーブスであった。4.添加量を変えた場合,生鮮パセリでは,0.1%,5%,1%の順に,乾燥フェンネルでは,0.1%,1%,5%の順に,後にいくほど強い抗酸化効果を示した。油の色は,生鮮パセリでは,添加量の増加に従い着色も大きくなったが,乾燥フェンネルでは,あまり変化は見られなかった。5.フェンネルにおいては,収穫時期を変えても,それが示す抗酸化効果には,大きな変化は見られなかった。
- 1988-03-20
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