歩行中の手先振動を抑制する関節間協調に対する視覚情報の働き

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概要

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コップの水をこぼさずに運ぶ動作に対して,視覚情報はどのような働きをするのかを調べた.手先のジャークを小さくし,コップの角度を一定に保つことがコップの水をこぼさないための条件とし,歩行中に視覚情報を遮断した場合,それらの変数がどのように変化するのかを調べた.水が入ったコップを持って歩行している際に,手元の視覚情報を途中から遮断し続ける場合と,遮断しない場合を比較する計測実験を行った.その結果,ジャークに関してはほとんど影響が無く,コップの角度がゆっくりとドリフトしていった.また,UCM解析によりコップの角度に関する関節間協調の低下が示された.これらの結果から,手先振動を抑制する際に視覚情報は,コップの角度のキャリブレーションを行うのに使用されていることが示唆された.また,関節間協調の維持には性能変数の知覚が重要であることも示唆された.
2011-02-28

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