複素数演算を回避する Deflated-GMRES(m)法について
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概要
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大型で疎な非正則行列を係数とする連立1次方程式の反復解法の1つとして, GMRES(m)法があるが, リスタートを行うことによって, 近似解を構成するために必要な絶対値の小さな固有値に対する固有ベクトルの情報を失い, 収束性が悪くなることがある.Deflated-GMRES(m)法は, 問題に応じて自動的に前処理行列を構成し、このような欠点を改善する算法であるが, 係数行列の固有値と固有ベクトルを用いるため, 係数行列が実行列の場合でも複素数演算が必要となる.そこで本稿では, Deflated-GMRES(m)法の計算時間をさらに改善するために, 複素数演算を避けるDeflated-GMRES(m)法を考え, 並列計算機Origin2000上での数値実験によってその性能を評価する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-07-25
著者
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