接続問題から生ずる大規模な線形方程式の解法について : ランチョス法を中心にして(アプリケーションとその並列化)
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概要
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本橋では偏微分方程式の境界値問題を離散化することで現れてくる行列方程式を解く方法について考える.使用するアルゴリズムはSingle Seed Algorithm^<5)>と同じ形式をれるもので,ランチョス法と反復改良法を組み合わせたものである.行列方程式を解くには,行列方程式を多重の右辺をもった複数個の線形方程式とみなし,解くべき線形方程式(通常,これをシードシステムという)とそれ以外の線形方程式との2つに分けて考える.シード方程式はランチョス法により近似解を計算し,その,他の方程式は反復改良法によって反復解を計算し,それをランチョス法での初期値として設定する手順を踏んで順に解を求める.このアルゴリズムは反復改良法で初期値を設定することでランチョス法の計算時間を減らすことができるという特徴を持っている.また,ランチョス法における近似解への収束を速めるためにILL^T分解による前処理を行う.数値実験ではILL^T(O)とILL^T(1)の2通りの前処理を使用して3つの線形方程式からなる行列方程式を解き,提案手法の有効性を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2004-04-13
著者
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