高齢者の社会活動と生活満足度の関係

概要

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本調査研究は、高齢者の社会活動と生活満足度の関連性について検討することを目的とした。調査対象は、北海道「O町」の高齢者(65〜84歳)の中から、層化多段無作為抽出法で抽出した。900名の調査対象のうち、本人の記入が明らかで、性、年齢、教育歴、健康状態、生活満足度、社会的活動のすべてに欠損値を持たない550名を集計対象とした。性、年齢、教育歴、健康状態、インフォーマル及びフォーマルな社会活動を独立変数、生活満足度を従属変数とする因果関係モデルにおける適合度と寄与率は共分散構造分析で検討した。その結果、モデルの適合度はGFIが0.956、AGFIが0.906、RMSEAが0.074と連切な範囲にあり、また統計学的にインフォーマルな社会活動が生活満足度と密接に関連していることが示された。またインフォーマルな社会活動には、性と健康度が関連することが明らかにされた。ただしフォーマルな社会活動と生活満足度との間には関連性が認められなかった。このことは、今後の高齢者対策においてフォーマルな社会活動をどのように展開するかが重要な課題であることを示唆している。
日本保健福祉学会の論文
1998-10-24