修正版Latackコーピング尺度の因子不変性に関する検討

概要

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本研究は, 修正版Latackコーピング尺度の因子不変性の検証, ならびに因子得点と基本属性との関連性について検討することを目的とした。調査対象は, 岡山県内の特別養護老人ホームに勤務するすべての職員とし, 調査は施設への留置法で実施した。回収された調査票1, 445名のうち, 調査項目に欠損値を有さない1, 157名の資料を分析に用いた。統計解析には, 共分散構造分析による同時因子分析を用い, 「調整」と「逃避」の2因子23項目からなる2因子斜交モデルのデータへの適合度を検討した。その結果, 前記因子構造モデルは, 性別, 年齢, 資格の有無, 学歴, 経験年数, 現職場での勤続年数のそれぞれで2群に分けた標本間において, すべてのパラメータを拘束した条件下においても, 適合度が許容水準を満たすことを明らかにした。これは, 「修正版Latackコーピング尺度」の構成概念妥当性を支持するものである。なお基本属性別に因子得点の差の検定を行ったところ, 年齢では, 40歳以上の者は, それ以下の年齢の者に比べて「調整」因子が0.21倍高く, 「逃避」因子が0.12倍低いこと, またその資格のある者は, ない者に比べて「逃避」因子が0.21倍低いことを明らかにした。このことは年齢と資格の有無によって, コーピングの特徴が異なることを示唆するものである。
日本保健科学学会の論文
1999-09-25

修正版Latackコーピング尺度の因子不変性に関する検討

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