一般化線形モデルを用いた小脳への登上線維入力の発火頻度解析
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概要
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追従眼球運動時に小脳腹側傍片葉のプルキンエ細胞より登上線維入力による複雑スパイク(CS)と平行線維入力による単純スパイク(SS)とを記録し、それぞれの発火頻度が眼球運動や網膜像のずれ(retinal slip)とどのような関係があるのか調べた。単純スパイクと複雑スパイクの発火頻度の時間波形は一般化線形モデルを用いた眼球運動、およびretinal slipの逆ダイナミクス表現(加速度、速度、位置の線形和)で再構成できるということが示された。情報表現の座標系、速度選択性および発火頻度の再構成の結果を総合すると、SSは運動に近い信号を表しており、CSは視覚、運動両方の信号を表わしている。retinal slipのモデルを用いて再構成するとCS、SSとも加速度の成分を持たないが、眼球運動のモデルを用いて再構成するとともに加速度の成分を持つことがわかった。したがって、二種類の発火が眼球運動のダイナミックな成分を表していることがわかった。また、眼球運動による再構成によって得られた各係数を各々の細胞においてSSとCSとで比較すると係数の符号や絶対値に強い相関が見られた.これらの結果からSSとCSの間に相互作用があることが示唆された。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-07-27
著者
-
川人 光男
ATR人間情報通信研究所
-
五味 裕章
NTT基礎研究所
-
五味 裕章
Nttコミュニケーション科学基礎研究所:jst-erato下條潜在脳機能プロジェクト
-
河野 憲二
電子技術総合研究所
-
小林 康
大阪大学大学院生命機能研究科
-
小林 康
ATR人間情報通信研究所
-
井上 由香
電子技術総合研究所 脳機能ラボ
-
竹村 文
筑波大学医学系大学院
-
井上 由香
筑波大学医学系大学院
-
竹村 文
産業技術総合研究所脳神経情報研究部門
-
井上 由香
電子技術総合研究所
-
川人 光男
Atr人間情報科学研究所
-
北間 敏弘
電子技術総合研究所
-
川人 光男
Atr人間情報科学研
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