力制御中の筋活動優先方向を用いた最適規範モデルの評価
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概要
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骨格運動においては, 関節にあるトルクを発生させるためにいくつもの可能な筋活動の組合せが存在する.本研究では, 肩水平面内の様々な方向に一定手先力を発生したときの各筋の活動変化と, いくつかの最適原理によって予測した筋張力の変化とを, 各筋の筋活動が上昇する方向性(筋活動優先方向)を評価基準として比較した.本評価手法は, 計測される筋活動とモデルが予測する筋張力を比較する上で, 筋活動と筋張力の非線形性, 及び試行や被験者によってばらつきが見られる対抗筋活動の上昇(cocontraction)などによる影響が低いという特徴をもつ.比較の結果, 筋ストレス2乗和最小規範が最もよく筋優先方向を近似し, また計測で観察された「姿勢による優先方向の変化」を再現した.この結果から, 人腕力制御に対して筋の大きさに応じて複数の筋に発生力を分散するメカニズムが示唆される.
- 2001-04-01
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