反射的筋活動の運動に応じた変化と手先スティフネスに与える影響

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外界と力学的インタラクションを伴う運動において,筋骨格系ダイナミクス,特にスティフネスの調整は脳が実現している運動制御において環境への適応のための重要な制御方略となっている可能性がある.本研究では体幹前方2個所(近位、遠位)に設定した指標間を動かす多関節腕運動に対して、運動後半に安定/不安定な力場を設定し,力場に入る前の腕スティフネスと筋電図信号を解析した.その結果、スティフネス楕円体は,手先を体幹から遠ざける運動で進行方向に対して垂直方向に大きく傾き,近づける運動では、進行方向に細長くなる傾向が見られた.また,各運動方向内で比較すると力場の条件に応じて不安定方向に大きくなる傾向が見られた.次に,スティフネス計測のための摂動に対するEMGの反射応答成分に注目し,まずEMGから力発生までの動特性を考慮することにより,関節トルクとして表し,続いて反射応答による関節トルクと関節角変化量との関係から関節スティフネスとして表すと,その傾向は実測された関節スティフネスとよく一致した.さらに,反射応答を手先力で表現すると,その手先力は外界の環境に応じて変化した.これらの結果から,運動方向,外界の環境に応じたスティフネスの変化は,主に反射応答の変化によることが示唆される.
2002-03-13

反射的筋活動の運動に応じた変化と手先スティフネスに与える影響

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