神経回路モデルを用いた表面筋電信号からの等尺性トルクの推定
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概要
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従来,腕の運動制御機構の計算論的研究で,2リンクのマニピュレータが腕のダイナミックなモデルとして用いられてきた.しかしこのモデルでは制御入力として関節トルクのみしか取り扱えず,筋肉の活動度や発生する張力を研究できない.脳の運動制御情報処理を筋張力や筋肉の制御のレベルから解明するためには,筋肉の活性化と発生する張力を表したモデルを用いなければならない.しかしそのようなダイナミックなモデルを生理学や解剖学的研究に基づいて定量的に推定するのは,筋肉骨格系の構造が複雑なこと,筋肉の長さ-張力曲線などの定量的性質が非線形で推定が難しいこと,また脊髄レベルの神経回路がモデルのダイナミックな性質に反映されるなどの理由で著しく困難となっている.そこで我々は人腕の生理学的計測データに基づいて腕のモデルをニューラルネットを用いて学習で獲得することを目指している.特に,本論文ではニューラルネットを用いて表面筋電信号から肘,肩両方の関節トルクを推定した結果について述べる.また,従来の研究では,解剖によって調べられていた筋肉骨格系の幾何学的な性質や,動物実験によって調べられてきた筋肉の発生する張力の性質を,学習終了後のネットワークを用いて解析する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-06-25
著者
-
小池 康晴
東京工業大学精密工学研究所
-
五味 裕章
Nttコミュニケーション科学基礎研究所:jst-erato下條潜在脳機能プロジェクト
-
平山 亮
金沢工業大学情報学部メディア情報学科
-
川人 光男
(株)atr計算論的神経科学プロジェクト
-
本多 清志
ATR人間情報科学研究所
-
平山 亮
(株)ATR視聴覚機構研究所
-
川人 光男
(株)atr人間情報通信研究所
-
本多 清志
(株)ATR視聴覚機構研究所
-
小池 康晴
(株)ATR人間情報通信研究所
-
五味 裕章
(株)ATR人間情報通信研究所
-
エリック ベイツン
(株)ATR視聴覚機構研究所
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