小脳単純スパイクの線形和はサル上肢筋電時系列を再構成する

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概要

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道具の動特性に応じた筋電活動を作り出す脳の方略を調べるために、1頭のサルに2つの異なる粘性場の下で肘関節を中心とする屈曲、伸展腕運動をするように訓練した。運動中の上腕二頭筋、三頭筋の筋電活動と小脳の腕運動関連領野の30個のプルキンエ細胞の単純スパイク発火を記録した。記録した単純スパイクの時系列の重み付き線形和で上腕二頭筋、三頭筋それぞれの筋電活動時系列を再構成したところ、決定係数0.71から0.87となり、決定係数を最大にする単純スパイクから筋電活動までの時間遅れは26msから79msだった。本結果は、小脳のプルキンエ細胞群が筋電活動の時系列そのものの生成に関与していることを示唆する。また、筋電活動の再構成のための単純スパイクからの重み付け係数は力場により異なることが示唆された。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-03-13

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