二つの粘性力場への同時適応と切換(バイオサイバネティックス、ニューロコンピューティング)
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概要
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PFM (Parallel link direct-drive air-magnet Floating Manipulandum)によって,二つの異なる粘性力場を発生させ,それに対するヒトの多関節到達運動の学習過程を観察した.本実験では,それぞれの力揚に対応する何らかの手掛りを被験者に与えた.手掛りは(1)視覚一聴覚cue (力場に対応した色とビープ音,力の向きと大きさを表す羽)(2)運動cue (試行を2回で1セットとし,1回目の運動を手掛りとする)の2種類とする.実験のタスクはランダムに切り換わる二つの異なる力揚をもとにして学習するというものである. (1) ,(2)のどちらの手掛りを用いても,試行回数が増えるに従って目標とする直線軌道からの面積誤差が減少する傾向が見られた.また学習後,ランダムに力揚を取り去ると,視覚一聴覚cueを与えたグループでは顕著な残効が観察された.残効は運動cueを与えたグループでも観察されたが,視覚一聴覚cueを与えたグループほど顕著ではなかった.この結果は,力場を示す適切な手掛りを与え,ランダムに力揚が切り換わるような環境で学習をすることで,二つの異なる粘性力場に対する内部モデルを,時間間隔をあけることなく同時に獲得可能であることを示唆する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-12-01
著者
-
川人 光男
国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所
-
大須 理英子
ATR脳情報研究所
-
大須 理英子
株式会社国際電気通信基礎技術研究所 脳情報研究所
-
大須 理英子
国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所:情報通信研究機構
-
大須 理英子
科学技術振興事業団川人学習動態脳プロジェクト
-
川人 光男
奈良先端科学技術大学院大学
-
吉岡 利福
Atr脳情報研究所
-
川人 光男
株式会社国際電気通信基礎技術研究所 脳情報研究所
-
川人 光男
科学技術振興事業団erato川人学習動態脳プロジェクト:atr人間情報通信研究所
-
平井 里実
奈良先端科学技術大学院大学
-
平井 里実
奈良先端科学技術大学院大学:atr脳情報研究所
-
川人 光男
Atr人間情報科学研究所
-
川人 光男
(株)atr人間情報通信研究所
-
川人 光男
株式会社国際電気通信基礎技術研究所人間情報科学研究所
-
川人 光男
科学技術振興事業団川人学習動態脳プロジェクト:atr人間情報通信研究所
-
大須 理英子
国際電気通信基礎技術研究所
-
大須理 英子
ATR脳情報研究所
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