葉の輪郭形状の多重解像度解析を用いたコーディング
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概要
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植物の形態は様々な生物学的な側面を持ったコンピュータ科学的にも興味深い問題であり、特に現実感のある形態の生成を追求する研究は、成長や環境との相互作用などの動的な側面も含めたモデル化により成功を収めている。しかし、これらの研究は、主として枝の分岐パターンの規則性に着目したものであり、そのような規則性の捕まえにくい葉のような部分の研究は進んでいない。また、生物モデルを扱っているにもかかわらず、生物に特有の進化という観点から種の間でモデルのパラメータを関連づけるような試みはまだなされていない。進化に関しては、形態モデルから受光面積などの生存を左右する指標を計算して最適度とし、最も最適となる形態を求めたり、自然淘汰のシミュレーションを行なったものがあるが、そこから得られた最適な形態と現実の植物の形態との対応や、人為的に設定された最適度の妥当性の検証が課題として残されている。これらの問題点は、実際に植物の形態を測定し、特徴をコード化した記述を用いることで以下に示すように解決することができる。・葉の形のように目による観察では容易に記述できない複雑な形態の記述も可能となる・対象とする植物全てについて、共通のコードによる表現を得ることができるため、個体間、あるいは種間での記述の比較が行なえる・形態どうしの相違に関する定量的な尺度を作ることができるため、ある基準から得られた最適な形態と現実の形態との比較が可能となるただし、実際に植物の3次元的な分岐構造を測定するのは非常に難しい問題である。そこで、この研究では、具体的にこのような形態記述法を行ない得るテストケースとして、植物の葉を対象に、その輪郭の特徴を画像処理によって抽出してコード化し、生物学的モデルの立場からコードに関する考察を行なった。
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1994-03-07
著者
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