ライティングスイッチフォトメトリー法を用いた顔の向きの判定

概要

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人の顔識別能力・表情認識能力を理解して計算機で実現しようとする研究が近年盛んに行なわれているが、まず問題となるのは、ドのような方法で画像を入力するかということである。表情を判断するには、従来の表情研究で利用されている顔の主なパーツの形状はもちろん、額・頬などのしわの形状も重要な情報であり、空間的に密な情報が求められる。また人の表情の変化に追随できる程度に時間的に密な情報を得る必要がある。以上の点を考慮して、佐治らは、ライティングスイッチフォトメトリー(LSP)法という画像入力法を提案した。LPS法は、光学的ステレオ法に時間の概念を採り入れ、物体の動き、及び形状の変化を局所的な法線の変化としてとらえようとするものである。LSP法では、光学的ステレオ法と同様に単一カメラ・3光源のシステムにおいて、光の当たる方向を順次高速に切り替えて画像を撮る。微小時間での法線方向の変化が時間に比例すると仮定することにより、各時刻での法線場の再構成を可能にした。ここでは、表情解析をより安定に行なえるようにするため、顔の向きを自動的に判定するアルゴリズムを実現する。
社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01