三種の魚肉すり身製加熱ゲルの物性に及ぼす豚血漿と卵白粉末の添加効果の比較
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ホッケ,スケトウダラ,およびそれらの混合すり身に0〜3%の血漿(P)または卵白(A)粉末を加えた肉糊を25℃で15時間にわたって予備加熱し,さらに90℃で30分加熱して二段加熱ゲルを調製した.加熱ゲルの破断強度(BS)と破断凹み(bs)をレオメーターで測定し,ゲル剛性(Gs=BS/bs)を求め,比較した.0.5-1.0%のPとAを加えた加熱ゲル形成に対する影響は以下の点で類似していた.(1)同量のPとAを加えた加熱ゲルのBSとbsの最大値はほとんど同じだった.(2)予備加熱時間に依存して起こる二段加熱ゲルのBSとbsの時間的推移はPおよびAを加えても同じになった.(3)BSとGsの関係図で比べると,PとAを加えた加熱ゲルの物性上の特徴は,無添加の加熱ゲルのそれと類似していた.一方,3.0%のPまたはAを加えた加熱ゲルの物性の最大値および物性上の特徴はやや異なっていた.
著者
-
加藤 登
東海大学海洋学部水産学科
-
新井 健一
社団法人全国すり身協会
-
鈴木 康宏
東海大学海洋学部水産学科
-
國本 弥衣
東海大学海洋学部水産学科
-
北上 誠一
(社)全国すり身協会
-
村上 由里子
(社)全国すり身協会
-
新井 健一
(社)全国すり身協会
関連論文
- 三種の魚肉すり身製加熱ゲルの物性に及ぼす豚血漿と卵白粉末の添加効果の比較
- 加熱ゲルの物性値とそのタンパク質濃度依存性から見た各種の等級のスケトウダラ冷凍すり身の加熱ゲル形成能
- スケトウダラ冷凍すり身構成成分が加熱ゲルの物性に及ぼす影響
- 異種筋肉タンパク質の複合による新規食品素材の開発とその応用 : 鶏肉と魚肉アクトミオシン混合溶液の加熱ゲル化特性に及ぼす鶏卵白の影響
- 三種の魚類冷凍すり身に卵白粉末を添加した加熱ゲルの物性値とタンパク質濃度との関係
- 異種筋肉タンパク質を混合したゲル化食品の開発,特に熱安定性の異なる三種混合加熱ゲルのゲル形成に及ぼす鶏卵白の影響
- スケトウダラとパシフィック・ホワイティングの混合肉糊から調製した坐りを伴った加熱ゲルと坐りを伴わない加熱ゲルの品質に対する牛血漿粉末の効果
- スケトウダラ冷凍すり身タンパク質のゲル形成能とその濃度依存性
- スケトウダラ塩ずり身のゲル形成能とその加熱温度依存性
- スケトウダラ冷凍すり身のゲル形成能のpH依存性と重合リン酸塩の影響