低蛋白質飼料給与めん羊への蛋白質補給後の尿中窒素成分排泄量の経日的変化

概要

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反芻家畜の飼養条件と尿中窒素成分の分布との関係を明らかにすることを目的とした研究の一環として、めん羊に低蛋白質飼料を給与した(12日間)後、蛋白質源として大豆粕または尿素を補給して、その後(23日間)の尿中窒素成分(尿素、アンモニア、アラントイン、尿酸、クレアチニン)排泄量の経日的変化を調べた。その結果は次のとおりである。1)窒素蓄積量は蛋白質源の補給により著しく増加し、大豆粕給与区と尿素給与区の間には大きな差はなかった。2)蛋白質源補給にともなう尿中窒素成分排泄量の変化は、尿酸を除くすべての成分において、補給後5〜7日目までは大きかったが、それ以降は小さかった。3)尿素給与区の尿素排泄量が大豆粕給与区より若干多かったが、他の成分の排泄量については蛋白質補給源の違いによる大きな差は見られなかった。4)尿素とアンモニアの排泄量は蛋白質源補給後ほぼ直線的に増加したのに対して、アラントインとクレアチニンの排泄量は、蛋白質源補給後2日目まで減少し、5日目に低蛋白質飼料給与期のレベルに戻った。5)アラントインの排泄量は蛋白質源を補給しても増加しなかった。
帯広畜産大学の論文
1994-10-07