ヘイキユーブと乾草・サイレージの飼料価値のちがい : とくに成形過程の消化率に及ぼす影響

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1.ヘイキューブの製造過程が消化率に及ぼす影響およびヘイキューブと日乾乾草,サイレージの飼料価値の比較検討をするために,4頭の緬羊を用いて,8種類の飼料について消化試験を行った。2.長いまま日乾した乾草と比べると,約5cmに切断し日乾した乾草の方が消化率が低下した。しかしヘイキューブ施設で速かに人工乾燥した方が,日乾したものよりも消化率の低下が少なかった。3.人工乾燥後,圧縮,成形しヘイキューブとすることにより消化率は蛋白質で12%,粗繊維で11%低下し,また長いまま日乾した乾草よりも蛋白質で14%,粗繊維で18%低くなった。4.ヘイキューブと日乾乾草の乾物中の養分含量は,それぞれDCP:5.7,6.9%;TDN:58.0,68.3%でヘイキューブの方が低くなった。5.ヘイキューブの消化率,養分含量が日乾乾草と比べて低下するのは細切,圧縮,加熱などの過程に由来する植物体の微細化,蛋白質の変性などに由来するとみなされる。6.ヘイキューブのカロチン含量は日乾乾草の2.5倍で,かつ2ヵ月後におけるカロチン含量の変化は少なかった。7.ヘイキューブの可消化養分含量は原料草の種類,成育過程によって差がみられたが,上級品は輸入アルファルファ・ヤユーブと比べてDCPは少ないがTDNは多かった。8.サイレージは日乾乾草とほぼ同じ程度の養分を含み,ヘイキューブよりも栄養価は高かった。
帯広畜産大学の論文
1975-10-10

ヘイキユーブと乾草・サイレージの飼料価値のちがい : とくに成形過程の消化率に及ぼす影響

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