強制連結法によるスキーマの活性化をめざした授業設計・評価

概要

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「わかる授業」の実現には学習者のレディネスを的確に把握することが必要となる。強制連結法は筆者(林)が開発した学習者のレディネス(既有スキーマ)を知るための手法である。学習者の背景知識・先行知識(学習者が事前にもっている知識や経験)を予め把握することで, 学習者にとって馴染みの深い事柄を授業の発端とし, 学習者にとってわかりやすい論理展開によって, 学習の最終目標まで導くことが可能となる。このような強制連結法の授業設計への応用は, 既にその有効性が実証されている(沖, 2002)。学習者側では, 自身の先行知識と学習内容との間の相互作用によって, 学習内容の再構築が図られ, 学習者がより主体的に学習活動に参加することが可能である。さらに, 強制連結法によって, 学習者は自らの思考経路を把握することができることから, 論理的な思考力, 課題解決能力, 相手の立場にたった論理展開などを総合的に学ぶことができる。本稿では, 強制連結法によるスキーマの活性化をめざした授業実践とその評価について報告する。
日本教育情報学会の論文
2003-08-09