三重県における地域別食生活実態の公衆栄養学的考察 : 第12報昭和57年,三重県下鈴鹿市庄野小学校および大山田村東小学校学童の栄養摂取状態とその家族とのまどい状況

概要

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三重県における学童期栄養のあり方と栄養指導の方法を探る目的で,第1報〜第4報(1978〜1981)にひきつづき,前回と同じ平坦部で近郊都市の市街化地域である鈴鹿市庄野小学校6年生および山間部の農村である阿山郡大山田村東小学校6年生の学童を対象とし,その家庭食事(朝・夕食および間食)における栄養摂取状態とその家族とのまどい状況について調査した。(1)昭和57年の学校別,学童の家庭食事における平均栄養摂取量の標準量に対する充足率をみると庄野小学校ではカルシウムおよびビタミンB_2が標準量を下回り,東小学校ではカルシウム,ビタミンB_2のほかに特にビタミンAが有意に下回っていた。ついで,植物性・動物性脂肪比では庄野小学校は1.20,東小学校は1.54であった。また,コレステロール摂取量では,前者は403mg,後者は298mgで,両校との間には有意差がみられた。食塩摂取量では庄野小学校では6.9g,東小学校では6.7gで,両校とも,目標量の3.0gよりもはるかに高い値であった。(2)平日の家庭食事で,家族そろって食べない学童は,庄野小学校では,朝食で8.3%,夕食で4.2%がみられ,東小学校では朝食で57.9%,夕食で15.8%もみらとめられた。
鈴鹿短期大学の論文