栄養指導に関する研究 : 第5報女子短大生における食生活および健康状態についての検討(自然科学)

概要

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本学家政学科食物栄養専攻学生(36名)を調査対象とし,栄養・食物摂取状況調査,運動,休養状況調査,身体計測,尿・血液検査,循環機瀧・肺機能検査,体力測定などを行ない,女子学生の食生活の実態,健康状態を住形態別(自宅生・下宿生・寮生)により検討した。現代の若い女性の食生活がどのような要因によって支配されているかを,居住条件の違いなどを通して検討した。(1)食品群別摂取状態を充足率でみると,5群(砂糖類)159%〈全対象生平均〉,6群(油脂類)139%〈〃〉と著しく過剰摂取であり,これに対し1群(肉・魚・大豆製品類),3群(野菜類),4群(果物類)はいずれも50%前後と著しい摂取不足が認められた。また,全体的にみると個人差の大きいことも,認められた。住形態別では下宿生・寮生は自宅生に比べて充足率の低い傾向がみられた。(2)P・F・Cエネルギー比では,寮生は低糖質,高脂肪の欧米型食生活パターン傾向にあるといえる。(3)健康状態については,比較的良好であったが,血液中のヘモグロビン量において正常範囲に満たない者が,全体の11.1%認められた。運動状態については,全体的に運動不足の傾向がみられ,特に,下宿生においてその傾向が顕著にみられた。(4)全対象生について個人別食品群別摂取量を用いて相関行列を求め,因子分析を行なった。抽出された第1因子は食生活が副食品多食型か否かを示し,第2因子は食生活が必需食品型か間食型かを示す因子と考えられた。(5)個人の因子得点を算出し散布図にえがいたところ,散布状況は住形態別により違いがみられた。すなわち,自宅生は食生活が副食品多食型であり間食型,下宿生は間食型,寮生は必需食品型であることが示された。肥満度別には,軽度肥満の学生が間食型を示した。(6)女子学生の食生活の特性について検討したところ,食生活を支配している要因として食生活が家族とともに営まれているかどうかという点が考えられた。
鈴鹿短期大学の論文

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