三重県における地域別食生活実態の公衆栄養学的考察 : 第7報三重県における中学校3年生徒の肥満児出現率およびその生活調査成績について

概要

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昭和52年9月,三重県における中学校の市部12校,町村部12校,合計24校を任意に抽出し,同県の51年度小,中学校別,性別,身長別平均体重を標準体重とし,その20%以上をこえるいわゆる肥満児の市部,町村群別,性別出現率をしらべ,ついで,その生活調査を行なった成績は,次のとおりであった。(1)三重県における中学校3年生徒の肥満児出現率は2.7%程度で,性別では有意差がみられ,女子は男子よりも高率であった。また市部,町村群別では有意差はみられなかった。これを全国の総体的傾向からみると,かなり低い水準にあった。(2)出生時体重については,肥満児に3.3kg以上の者が普通児のそれよりも多かった。(3)乳児期栄養法については,肥満児と普通児との間に有意差は認められなかった。(4)肥満の発生には0才と6〜9才に二つのピークが認められた。(5)肥満児の両親で,少なくとも両親の一方以上が肥満しているものが31.6%であったのに対し,普通児のそれは6.3%で明らかに肥満児の両親の肥満者が高率であった。(6)朝食および夕食の食事時間については,いづれの食事も,肥満者は,普通児のそれよりも有意に"早食い、の者が多かった。