三重県における地域別食生活実態の公衆栄養学的考察 : 第14報昭和58年,三重県下鈴鹿市庄野小学校および大山田村東小学校学童の栄養摂取状態とその家族とのまどい状況(自然科学編)

概要

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三重県における学童期栄養のあり方と栄養指導の方法を探る目的で,第1報〜第5報(1978〜1982)にひきつづき,前回と同じ鈴鹿市庄野小学校および阿山郡大山田村東小学校学童を対象とし,その家庭食事(朝・夕食および間食)における栄養摂取状況およびその家族とののまどい状況について調査した。(1)家庭食事における栄養摂取状態については,庄野小ではカルシウムおよびビタミンAが,東小ではビタミンB_2が標準量のそれよりも有意に下回り,不足勝ちであることが注目された。(2)脂肪エネルギー比,P/S比およびコレステロール摂取量については,平均値としては問題はないが,個人別では不適正な学童の存在は否定しえなかった。(3)食塩の摂取量については両校との間に有意差がみとめられたが,両校ともその摂取量はかなりの摂取過剰で適正であるとはいえなかった。(4)食品群別摂取量においては,その目標量を著しく下回っていた食品群は,庄野小では乳類および緑黄色野菜類であり,東小では乳類,緑黄色野菜および油脂類が目立った。(5)家族そろって食べないと答えた学童については庄野小では朝食15.8%,夕食31.6%,東小では朝食37.5%,夕食43.8%も存在した。