三重県における地域別食生活実態の公衆栄養学的考察 : 第9報昭和56年,三重県下鈴鹿市庄野小学校および阿山郡大山田村東小学校学童の栄養摂取状態とその家族とのまどい状況

概要

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三重県における学童期栄養のあり方と栄養指導の方法を探る目的で,第1報〜第3報(1978〜1980年)にひきつづき,前回と同じ平坦部で,近効都市の市街化地域である鈴鹿市庄野小学校6年生30名および山間部の農村である阿山郡大山日村東小学校6年生19名,合計49名の学童を対象とし,その家庭食事(朝・夕食および間食)における栄養摂取状況およびその家族とのまどい状況について調査した。(1)昭和56年の学校別,学童の家庭食事における栄養摂取状況の標準量に対する充足率をみると,庄野小ではカルシウム74%,ビタミンA67%およびビタミンB_262%と低率であった。また,その一方,東小のそれは動物性たんぱく質78%,脂肪65%,カルシウム45%,ビタミンA40%,ビタミンB_243%,およびビタミンC67%と低率であった。ついで,食品群別摂取状況の目標量に対する充足率をみると,前者では乳類48%,緑黄色野菜類62%および果実類75%と低率であった。また,後者では乳類13%,獣鳥肉・魚介・卵類など動物性食品89%,および緑黄色野菜類47%と低率であった。(2)平日の家庭食事で,家族そろって食べない学童が庄野小では,朝食30%,夕食で17%もみられた。また,東小では,朝食37%,夕食で11%もみとめられた。