臨床場面における看護ケアの効果に関する研究 : ケア場面における患者行動に焦点を当てて
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概要
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本研究は,ケア場面における患者行動を説明する概念を発見し,看護ケアの現状と効果を記述検討することを目的としている。研究方法にはグラウンデッドセオリーアプローチを参考にした質的帰納的方法を用いた。分析の主な作業は持続比較分析によるコード化とカテゴリ化である。臨床状況において参加観察した清潔への援助場面の患者行動を看護婦との相互行為の文脈において分析し,その結果,ケア場面の患者行動を説明する概念として【原疾患に関連した問題の発生】【入院による新たな問題の発生と変化】【ケアへの受け入れと関与】【問題解決のための自己対策とその結果】【ケアの適切さによる問題の好転と解決】【ケアによる活性化と充足】【ケアに伴う緊張と安定】【ケア提供者との関係性の発展と変化】【ケアの観察と査定】【情報の入手と提供】という10のカテゴリを発見した。これらの結果は,ケアの質や効果を評価する多様な要素を示すとともに,看護婦が患者,すなわち看護の対象を理解するための基礎資料を提供した。
- 日本看護教育学学会の論文
- 1996-03-31
著者
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