清拭における石けんの皮膚残留度の研究

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概要

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清拭は日常的な看護行為の一つである.その方法について,異なる物品を使うことにより,皮膚につけた石けん分の拭き取りに相違があるかどうかを検討した.実験方法は,洗面器2個を使って清拭した場合と1個で行った場合の皮膚表面の石けん残留度を測定し,比較検討した.清拭部位は,左・右上肢,前胸部の3ケ所とし,その部位につけた石けんの拭き取り状況を皮膚表面のPh値を測定することによって確認した.実験の結果,二つの方法で清拭を行っても清拭部位による皮表Ph値とPh値の減少率に顕著な相違はみられなかった.また,拭き取り回数も,今迄発表された研究同様,3回以上の拭き取りが必要であった.しかし,4回拭き取り後の皮表Ph値は,清拭前の値より上昇している.今後は,石けんの残留が皮膚に与える影響や使用する石けん,患者に疲労を与えない拭き取り方法を検討する必要がある.
順天堂大学の論文
1990-03-25

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