慢性期実習における学習達成状況の分析(その2)
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概要
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この研究では,本学の成人看護学の慢性期実習の達成度を前期と後期で比較検討し,学習の段階的特徴を明らかにした。前期は人間関係を基盤とした学習項目間に有意な相関関係が認められていたが,"基礎看護技術の実践"のレベルであった。後期では項目間の相関関係が高まっていて,患者を多面的にとらえた"Total Careの実践"へと成長していた。しかし一方では,病んでいる人間を対象にするのではなく,疾病や病態に注目して働きかける傾向がでてきている。目標が達成できなかった項目は,「自己管理のための患者・家族指導」「必要な社会資源の理解」の2項目であった。また,3割の学生は達成度が3.00未満で統合的学習ができていないことが判った。学生の学習達成度は,受け持ち患者の疾病の経過に影響され,それは学生の学習段階により異なることが明らかになった。今後は,これらの結果を踏まえて指導方法を改善していく必要がある。
- 順天堂大学の論文
- 1993-03-25
著者
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