肉製品の発色度測定法の検討:未変性ニトロソヘム色素の抽出性について
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概要
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ミオグロビン(Mb),アスコルビン酸ナトリウム(NaASC)およびNaNO2を含むpH5.5の反応液からニトロソミオグロビン(NOMb)を調製し,NOMbの75%アセトンに対する抽出性を分光光学的に調べた.NOMbの75%アセトン抽出液の吸光スペクトルは,75°Cで加熱し得られた変性NOMb(DNOMb)のそれとほぼ等しいパターンを示し,最大吸収波長の一つである395nmにおける吸光度も両者間に差異はみられなかった.一方,MetMbは加熱の有無に関係なくいずれも75%アセトンで全く抽出されず,ニトロソヘム色素の測定に阻害を示さなかった.ポークソーセージを用いて求めた75%アセトソ紬出法によるNOMbの回収率は平均98.9%であった.これらの結果から,75%アセトン抽出法は肉製品中の変性ニトロソヘム色素のみならず未変性ニトロソヘム色素をも定量的に測定しうることが確められた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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