甜菜副産物の飼料的利用に関する研究 : 第4報甜菜頸葉の乳牛給与による乳量及び乳質に及ぼす影響について

概要

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著者等は1955年より甜菜副産物の飼料的利用に関する一連の研究を行っているが,今回乳牛に対して甜菜頸葉(生)の飽食試験,甜菜頸葉(生)及びサイレージとデントコーンサイレージとの比較飼養試験を行った。その結果を摘要すれば次のごとくである。1.乳牛の飽食量は105kgであり,泌乳量は11%減量したが,生体重は両供試乳牛とも5kg増加した。乳汁成分に対しては顕著な影響が認められなかった。2.甜菜頸葉(生)とデントコーンサイレージの比較試験において,両供試乳牛平均乳量は甜菜頸葉(生)給与期間において27.9kgであり,デントコーン給与期間においては25.2kgとなり,甜菜頸葉(生)給与において約10%,脂肪量において12%,それぞれ増加が認められた。乳汁成分に及ぼす影響についてみると,カロチン,ビタミンA,B_1,B_2が増加し,蛋白質は変化がみられなかった。3.甜菜頸葉サイレージとデントコーンサイレージにおける飼養試験の結果,甜菜頸葉サイレージの給与期間における乳量は7%の増加を示したが,脂肪率は11%,脂肪量は3%,それぞれ減少した。しかし,甜菜頸葉サイレージ給与期においてはカロチン,ビタミンA含量の増加が認められた。
帯広畜産大学の論文
1958-05-30