採草型(アカクロバー・チモシー混播)ならびに放牧型(ラデノクロバー・オーチャードグラス混播)植生における燐酸および加里施肥が収量,養分吸収に及ぼす影響

概要

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1965〜1967年の3カ年にわたり,火山灰草地の採草型(アカクロバー・チモシー混播)と放牧型(ラデノクロバー・オーチャードグラス混播)植生における燐酸施用量をヘクタール当り26〜130kg(Pとして)を基肥とし,追肥は年々ヘクタール当り36kg N,28.8kg Pおよび55kg Kを施用し,その収量および養分吸収におよぼす影響についての研究を実施した。その結果によると採草型では1966年に75〜90%,1967年に100〜150%の増収,放牧型では1966年に45〜75%,1967年に55〜70%の増収が示された。基肥としてのPと28.8kg Pの追肥によっても両混播の乾物生産はもとより,P含量および吸収量は増加したが,Pの吸収率は低下した。K追肥の効果は大きく,採草型では施用したKの3〜5倍,放牧型で4〜5.5倍の量を吸収した。このように永年生牧草混播において高収量をあげるためにはかなり多い加里追肥を行なうべきであろう。窒素も燐酸および加里の施用量が増加するとともに多量の収奪が行なわれ,施用窒素に対して採草型では2〜7倍,放牧型では2〜10倍の窒素が混播牧草によって吸収されている。
帯広畜産大学の論文
1970-11-25