大豆およびその製品の化学成分とその利用に関する研究 : 第1報大豆およびミールの溶解性たんぱく質の含量と消化率

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大豆およびミールの食品,ならびに飼料としての栄養価値を明らかにするため,原料および製品,その加工処理による栄養成分の堆移について一連の研究を実施中である。今回は若干品種の原料として組成,無機質およびビタミン類の溶解性窒素の含量と加熱処理による変化,およびたんぱく質の人工消化について研究した。その結果を要約すると次のごとくである。1.大豆の一般組成は産地,品種によって異なる。アメリカ産のものと中国産のものを比較すると粗脂肪含量はほぼ同じであるが,前者の方はたんぱく質含量が高い。無機質中ではカリウムが多く,これについでリン酸含量が多い。ビタミン類では100g中カロチン含量5mg内外,B_1は600γ,B_2 300γ内外である。生大豆を加熱処理することによって粗たんぱく質,粗脂肪含量ともに低減し,炭水化物含量は増大する。2.大豆およびミールの溶解1生窒素とたんぱく質の人工消化率については,原料とか熱処理によって異なり,一般に水溶性窒素は原料に多く,加熱処理およびミールに利用することによって低減する。これと0.2%NaOH溶性窒素の含量は逆の傾向を示す。たんぱく質の消化率は原料大豆からミールおよび加熱加工によって増加する。3.生大豆を蒸煮,煮熟すると粗たんぱく質,粗脂肪の損失が認められる。4.脱脂大豆,その他のミールにおける水溶性窒素の含量は,処理の条件によって多少その含量が異なる。脱脂大豆のたんぱく質消化率は88.2%であるが,他のミールもほぼこれに類似している。[table]
1968-05-31

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