豆類脂質の種類と構成脂肪酸について

概要

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ダイズ,エンドウ,キントキおよびアズキについて,脂質の種類と構成脂肪酸を調べ,次の成績を得た。1.供試した豆類の全脂質の含量はダイズが17.3%,エンドウが1.9%,キントキが2.1%,アズキが1.3%であった。非極性脂質と極性脂質の割合はダイズが9:1,エンドウとキントキが1:1,アズキで3:7であった。2.非極性脂質としては6つ以上が見出された。どの豆でもトリグリセリドが最も多く,ステロール類がこれについでいた。非極性脂質の組成には,豆の種類によって,大きな差異は認められなかった。3.極性脂質としては,20から23の成分が検出された。主要な脂質はホスファチジルコリン,ホスファチジルエタノールアミン,アシルステリルグリコシド,ステリルグリコシドなどであった。極性脂質の組成には,豆の種類によって,いくらかの相違が認められた。4,構成脂肪酸としてC_<14>からC_<22>までの9種が検出された。主な脂肪酸はリノール酸,オレイン酸,リノレン酸,パルミチン酸などであった。これらの含有割合は,豆の種類によってかなりの差がみられた。
帯広畜産大学の論文
1972-07-20