ダイコン発芽実生の低温シフト処理による脂質組成の変動
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概要
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ダイコン発芽実生を低温処理した時のグリセロ脂質とスフィンゴ脂質の組成および分子種の変化を調査した。生育温度の異なる実生の脂質クラスを比較したところ,セレブロシド(CMH)/リン脂質値は25℃で0.18,3℃で0.10であった。ボスファチジルエタノールアミン(PE)とホスファチジルコリン(PC)の分子種は低温処理で明らかに変動を示したが,ホスファチジルグリセロール(PG)のそれはほとんど変化が認められなかった。すなわち,低温処理によりPCのリノレオイルリノレニン(18:2/18:3),ジリノレン(18:2/18:2)分子種が増大し,パルミトイルリノレニン(16:0/18:3)とジパルミチン(16:0/16:0)分子種が減少した。PEでは18:2/18:3とパルミトイルリノレン(16:0/18:2)分子種が増大し,16:0/18:3分子種が減少した。しかし,PGの主要分子種は16:0/18:3で,両者ともに約60%を占めていた。CMH含量は低温処理で3.2%から1.5%に減少した。また,低温処理によりCMHの構成脂肪酸は2-ヒドロキシベヘン酸(22h:0),2-ヒドロキシリグノセリン酸(24h:0),2-ヒドロキシパルミチン酸(16h:0)および2-ヒドロキシネルボン酸(24h:1)が若干増大し,構成スフィンゴイドは4-ヒドロキシ-8-・シススフィンゲニン(t18:1^<8c>)が増大した。主要なセレブロシド分子種はt18:1^8-24h:0-Glc,t18:1^8-22h:0-Glc,d18:1^8-16h:0-Glcおよびt18:1^8-16h:0-G1cであった。
- 帯広畜産大学の論文
- 1991-06-30
著者
-
木下 幹朗
帯広畜産大学畜産学部畜産科学科
-
大西 正男
帯広畜産大学畜産学部畜産科学科
-
大西 正男
帯広畜産大学生物資源科学科
-
大西 正男
帯広畜産大学
-
伊藤 精亮
帯広畜産大学生物資源科学科応用生命科学講座
-
小嶋 道之
帯広畜産大学生物資源化学科
-
母坪 研巳
帯広畜産大学生物資源化学科
-
木下 幹朗
帯広畜大・食品科学
-
木下 幹朗
国立健康・栄養研究所
-
木下 幹朗
帯広畜産大学生物資源科学科
-
伊藤 精亮
帯広畜産大
-
小嶋 道之
帯広畜産大
-
大西 正男
岩手大 大学院連合農学研究科
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