アズキ各部位から誘導した培養細胞の脂質の化学的特性
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概要
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アズキ(Vigna angularis)の各部位から調製した培養細胞の脂質組成および分子種組成を調べた。全脂質の含量は,カルスセルで1.6-2.2%,サスペンジョンセルで0.2-0.7%であった。各部位由来のサスペンジョンセルの中性脂質,糖脂質およびリン脂質の割合は,ほぼ20:15:65であった。中性脂質クラスは7種が認められ,トリアシルグリセロール(TG)が主要成分であった。子葉,葉および胚軸由来の培養細胞のTGの主要分子種は,トリリノレニン,リノレオイルジリノレニン,パルミトイルジリノレニンおよびパルミトイルリノレオイルリノレニンであった。糖脂質は5種が認められ,ステリルグリコシド(SG),セレブロシド(CMH),モノガラクトシルジアシルグリセロール(MGDG)およびジガラクトシルジアシルグリセロール(DGDG)が主要であった。各部位から誘導した培養細胞のCMHの主要分子種は同じで,1-0-グルコシル-N-2'-ヒドロキシパルミトイル-スフィンガジエニンと1-0-グルコシル-N-2'-ヒドロキシリグノセロイル-4-ヒドロキシスフィンゲニンであった。また,MGDGとDGDGの主要分子種は,ジリノレニン(LnLn)とパルミトイルリノレニン(PLn)型であった。リン脂質クラスは8種が認められ,すべての細胞で主要であったホスファチジルエタノールアミンとホスファチジルコリンの主要分子種は,PLnとパルミトイルリノレン(PL),リノレオイルリノレニン(LLn)およびLnLn型であった。
- 帯広畜産大学の論文
- 1990-11-30
著者
-
大西 正男
帯広畜産大学畜産学部畜産科学科
-
大西 正男
帯広畜産大学生物資源科学科
-
大西 正男
帯広畜産大学
-
伊藤 精亮
帯広畜産大学生物資源科学科応用生命科学講座
-
小嶋 道之
帯広畜産大学生物資源化学科
-
鈴木 裕志
十勝農業協同組合連合会農産化学研究所
-
鈴木 裕志
十勝農協連・農産化学研究所
-
伊藤 精亮
帯広畜産大
-
小嶋 道之
帯広畜産大
-
鈴木 裕志
十勝農業協同組合連合会
-
大西 正男
岩手大 大学院連合農学研究科
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