2004-05年夏季のオングル海峡定着氷下における植物プランクトンと栄養塩の時系列変化
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概要
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弱光環境の定着氷下で高濃度のクロロフィルaが存在する要因を明らかにするため,2004-05年夏季にオングル海峡にて海洋観測を行った. 観測されたクロロフィルa濃度は,これまで報告された値より小さく,最大で7.6 mg/m3であった.しかし,観測期間中の表層の硝酸塩,リン酸塩の減少量は大きく,定着氷下の一次生産は活発であったと考えられる.一方,定着氷下の流向及び流速は,概ね北向きに平均4.4 cm/sの流れが存在した.それゆえオングル海峡の定着氷下の水塊は,8日間前には約30 km南方の海域に存在したと考えられる.リュツォ・ホルム湾宗谷海岸の定着氷は,オングル海峡周辺より融解が早く,海中光量が増加して植物プランクトンの増殖できる環境が早く整う. したがってオングル海峡の定着氷下で観測される多量の植物プランクトンは,宗谷海岸沖の開水面域・薄氷域で増殖し,海流に乗って輸送され存在する可能性が考えられる.
- 国立極地研究所の論文
著者
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小達 恒夫
情報・システム研究機構国立極地研究所
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福地 光男
情報・システム研究機構国立極地研究所
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工藤 栄
国立極地研究所
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工藤 栄
情報・システム研究機構国立極地研究所
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大槻 晃久
情報・システム研究機構国立極地研究所
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小達 恒夫
国立極地研究所
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